気づけば夏も折り返し🎐
日差しはまだ強いですが、朝晩は少しずつ涼しさを感じる日も増えてきましたね🌿
それでもノミやマダニなどの寄生虫は、まだまだ活動シーズンの真っ只中です。
外に出ない猫ちゃんでも、ベランダや玄関先、または飼い主さんの衣服などを介して、寄生虫に接触する可能性はゼロではありません。
私の勤務する病院でも、「室内飼いだから大丈夫だと思ってたのに…」と来院される飼い主様は少なくありません💦
最近では、猫用の予防薬も種類が増え、どれを選べばいいのか迷われる方も多くなってきました。
猫ちゃんの性格や体質に合ったものを選び、ストレスなく、安心して予防を続けられるようにサポートしていきましょう😉

わんちゃんと違って、ねこちゃんの予防薬は食べるタイプのお薬がほとんどありません(あったとしても海外薬)💊
これはご飯を選り好みしがちなねこちゃんが多いことが理由みたいですね。
ノミ・マダニ予防薬



主にノミ・マダニの駆除をしたい場合はこちらのお薬!
毎月付けるのが難しい場合は3ヶ月に1回でOKなものもあります☝️
①フロントライン®スポットオン®キャット
月に1回塗布
有効成分
フィプロニル
効果効能
ノミ
マダニ
注意点
12週齢未満の子猫NG
投与後2日はシャンプーNG
②マイフリーガード
月に1回塗布
マイフリーガードはフロントライン®スポットオン®キャットのジェネリック医薬品のため、有効成分や効果効能はほぼ同じ!
有効成分
フィプロニル
効果効能
ノミ
マダニ
注意点
12週齢未満の子猫NG
投与後2日はシャンプーNG
③フィプロスポットキャット
月に1回塗布
フィプロスポットキャットはフロントライン®スポットオン®キャットのジェネリック医薬品のため、有効成分や効果効能はほぼ同じ!
有効成分
フィプロニル
効果効能
ノミ
マダニ
注意点
12週齢未満の子猫NG
投与後2日はシャンプーNG
④フロントラインプラス®キャット
月に1回塗布
有効成分
フィプロニル
(S)-メトプレン
効果効能
ノミ
ノミ卵
ノミ幼虫
マダニ
ハジラミ
注意点
8週齢未満の子猫NG
投与後2日はシャンプーNG
妊娠中・授乳中の安全試験クリア
⑤マイフリーガードα
月に1回塗布
マイフリーガードαはフロントライン®キャットのジェネリック医薬品のため、有効成分や効果効能はほぼ同じ!
有効成分
フィプロニル
(S)-メトプレン
効果効能
ノミ
ノミ卵
ノミ幼虫
マダニ
ハジラミ
注意点
8週齢未満の子猫NG
投与後2日はシャンプーNG
妊娠中・授乳中の安全試験クリア
⑥フィプロスポットプラスキャット
月に1回塗布
フィプロスポットプラスキャットはフロントライン®キャットのジェネリック医薬品のため、有効成分や効果効能はほぼ同じ!
有効成分
フィプロニル
(S)-メトプレン
効果効能
ノミ
ノミ卵
ノミ幼虫
マダニ
ハジラミ
注意点
8週齢未満の子猫NG
投与後2日はシャンプーNG
妊娠中・授乳中の安全試験クリア
⑦ブラベクト®スポット
3ヶ月に1回塗布
有効成分
フルララネル
効果効能
ノミ
マダニ
注意点
11週齢未満の子猫NG
体重1.2kg未満の子NG
投与後3日はシャンプーNG
妊娠中・授乳中NG
ノミ・マダニ予防薬まとめ
フロントライン®スポットオン®キャット | マイフリーガード | フィプロスポットキャット | フロントラインプラス®キャット | マイフリーガードα | フィプロスポットプラスキャット | ブラベクト®スポット | |
有効成分 | フィプロニル | フィプロニル | フィプロニル | フィプロニル (S)-メトプレン | フィプロニル (S)-メトプレン | フィプロニル (S)-メトプレン | フルララネル |
効果効能 | ノミ マダニ | ノミ マダニ | ノミ マダニ | ノミ ノミ卵 ノミ幼虫 マダニ ハジラミ | ノミ ノミ卵 ノミ幼虫 マダニ ハジラミ | ノミ ノミ卵 ノミ幼虫 マダニ ハジラミ | ノミ マダニ |
注意点 | 12週齢未満の子猫NG 投与後2日はシャンプーNG | 12週齢未満の子猫NG 投与後2日はシャンプーNG | 12週齢未満の子猫NG 投与後2日はシャンプーNG | 8週齢未満の子猫NG 投与後2日はシャンプーNG 妊娠中・授乳中の安全試験クリア | 8週齢未満の子猫NG 投与後2日はシャンプーNG 妊娠中・授乳中の安全試験クリア | 8週齢未満の子猫NG 投与後2日はシャンプーNG 妊娠中・授乳中の安全試験クリア | 11週齢未満の子猫NG 体重1.2kg未満の子NG 投与後3日はシャンプーNG 妊娠中・授乳中NG |
フィラリア+ノミ・マダニ予防薬



主にノミ・マダニと一緒にフィラリアの駆除もしたい場合はこちらのお薬!
レボリューションとアドボケートはマダニ駆除成分が入っていないので要注意⚠️
①レボリューション
月に1回塗布
有効成分
セラメクチン
効果効能
フィラリア
ノミ
ノミ卵
ノミ幼虫
ミミヒゼンダニ
回虫
注意点
6週齢未満の子猫NG
②レボリューションプラス
月に1回塗布
有効成分
サロラネル
セラメクチン
効果効能
フィラリア
ノミ
ノミ卵
ノミ幼虫
マダニ
ミミヒゼンダニ
回虫
鈎虫
注意点
8週齢未満の子猫NG
体重1.3kg未満の子NG
投与後24時間はシャンプーNG
妊娠中・授乳中NG
③ブロードライン
月に1回塗布
有効成分
フィプロニル
(S)-メトプレン
プラジクアンテル
エプリノメクチン
効果効能
フィラリア
ノミ
ノミ卵
ノミ幼虫
マダニ
猫回虫
猫鉤虫
瓜実条虫
猫条虫
多包条虫
注意点
7週齢未満の子猫NG
投与後2日はシャンプーNG
妊娠中・授乳中NG
④ネクスガードキャットコンボ
月に1回塗布
有効成分
エサフォキソラネル
プラジクアンテル
エプリノメクチン
効果効能
フィラリア
ノミ
マダニ
ミミヒゼンダニ
猫回虫
犬小回虫
猫鉤虫
瓜実条虫
猫条虫
多包条虫
注意点
8週齢未満の子猫NG
体重0.8kg未満の子NG
投与後2日はシャンプーNG
妊娠前・妊娠中・授乳中の安全性試験クリア
⑤アドボケート
月に1回塗布
有効成分
モキシデクチン
効果効能
フィラリア
ノミ
ミミヒゼンダニ
猫回虫
猫鉤虫
注意点
9週齢未満の子猫NG
体重1.0kg未満の子NG
妊娠中・授乳中NG
フィラリア+ノミ・マダニ予防薬まとめ
レボリューション | レボリューションプラス | ブロードライン | ネクスガードキャットコンボ | アドボケート | |
有効成分 | セラメクチン | セラメクチン サロラネル | フィプロニル (S)-メトプレン プラジクアンテル エプリノメクチン | エサフォキソラネル プラジクアンテル エプリノメクチン | モキシデクチン |
効果効能 | フィラリア ノミ ノミ卵 ノミ幼虫 ミミヒゼンダニ 回虫 | フィラリア ノミ ノミ卵 ノミ幼虫 マダニ ミミヒゼンダニ 回虫 鈎虫 | フィラリア ノミ ノミ卵 ノミ幼虫 マダニ 猫回虫 猫鉤虫 瓜実条虫 猫条虫 多包条虫 | フィラリア ノミ マダニ ミミヒゼンダニ 猫回虫 犬小回虫 猫鉤虫 瓜実条虫 猫条虫 多包条虫 | フィラリア ノミ ミミヒゼンダニ 猫回虫 猫鉤虫 |
注意点 | 6週齢未満の子猫NG | 8週齢未満の子猫NG 体重1.3kg未満の子NG 投与後24時間はシャンプーNG 妊娠中・授乳中NG | 7週齢未満の子猫NG 投与後2日はシャンプーNG 妊娠中・授乳中NG | 8週齢未満の子猫NG 体重0.8kg未満の子NG 投与後2日はシャンプーNG 妊娠前・妊娠中・授乳中の安全性試験クリア | 9週齢未満の子猫NG 体重1.0kg未満の子NG 妊娠中・授乳中NG |
その他



ノミやマダニ・フィラリアには効果がないけど、お腹の虫は落としてくれるのでノミ・マダニにだけ効くお薬と併用するのはアリかも!
用途によって使い分けましょう。
プロフェンダー®スポット
月に1回塗布
有効成分
エモデプシド
プラジクアンテル
効果効能
猫回虫
猫鉤虫
瓜実条虫
猫条虫
多包条虫
注意点
7週齢未満の子猫NG
体重0.5kg未満の子NG
まとめ
冒頭でもお伝えしましたが、猫ちゃんの予防薬は付けるタイプがほとんどです。
そのため、予防薬を選ぶポイントは以下のようになります↓
①主に何を予防(駆虫)したいか、どんなライフスタイルか
⇒お家の中だけで過ごしている家猫は主にノミ・マダニやフィラリアを予防できれば十分でしょう。
しかし、お外で過ごしていた野良猫が連れてこられた場合はノミ・マダニ・フィラリアに加えて回虫や鈎虫などお腹の寄生虫にも効果があるものを選択する方が無難でしょう。
また、耳ダニの記事の中でも書きましたが、ミミヒゼンダニが寄生している子の場合はミミヒゼンダニに効果のある薬(レボリューション・レボリューションプラス・ネクスガードキャットコンボのいずれか)で駆虫することになります。
②月齢、体重は
⇒薬によって使用できる月齢や体重は様々です。
元気な成猫であればそれほど気にする必要はありませんが、子猫や小柄な子・痩せ気味の猫さんは条件に合うかをよく確認してお渡しするようにしましょう。
また、今回はご紹介しませんでしたが、乳飲み子などが保護されて来た場合など月齢的にどの薬も使えない場合があります。
そういった時は、一時的な効果になりますがフロントラインスプレーを使うと体に付いたノミ・マダニを落としてあげることができますので、状況により活用してみてください。
③薬を付けて皮膚が荒れたことはないか
⇒わんちゃんの予防薬のところでもお話ししましたが、付けるタイプのお薬は皮膚が荒れてしまうことが稀にあります。
これはその子の体質や皮膚の状態にもよりますが、薬の基剤が関係してくることもあります。
もし皮膚トラブルが出てしまったら、次はこれまで使っていた薬とは違う基剤のものをお渡しするようにしましょう。
最近は猫ちゃんの多頭飼育も増えてきています。
「全員分予防薬を買うと結構費用がかかる…」と敬遠する方や、猫ちゃん同士の仲が良くて薬をつけた部分を舐め合ってしまうということで嫌な顔をされる方もいらっしゃいますが、
私たちにできることは「なぜ予防が必要なのか」その理由を正しくお伝えすること。
猫ちゃんと飼い主様がより良い関係で、より長く健康に過ごしてもらえるように、私たちも知識と技術を磨いて尽力していきましょう。
コメント